ギラギラしていたはずだったのに
いつのまにか、ギラギラ感がどこかへ。
若くはなくなったのか、なんなのか。
なんというか、スイッチが別に入っているというのか、
ああ、周波数が変わったのか。
ラジオで違う局に変えたような。
お気に入りだったはずがもう過去になり、
新しい局に合わせているというような。
それはとても自然でいつのまにか行われた。
若い頃のギラギラ感が懐かしい。
でも、もうそれは充分堪能したので、もういいかな。
私はやはり現実にタッチしないまま生きている。
人と話す時、もう、ギラギラしなくてもいいようなそんな気持ちで
相手にギラギラしていることを知らしめなくてもいいんだという、
もうそんな…無機質な、
相手が他人でありながらも、自分でもあるような、
ほんとうに浮いている。
浮きながらくるくると回転できる、
無重力状態で
今日も「そうなんですかあー」と相づちを打つ。
しばらくこんな感じが続いており、
時々は波立つこともあるけれど、
でも海面だけで、やはり中では無重力で浮いている。
眠っているのだろうか、それとも目覚めているのだろうか?